手軽な学外の情報サービスを利用するときに,相手業者が事前に用意している「約款」に 基づいて気軽に契約してしまう場合があります(もしくは契約したという認識がないかも しれません)。後になって,情報漏えい対策がほとんどなされていない事が分かったり, 業者が情報を好きなように利活用できる内容になっている場合も考えられます。

 応諾した以上,簡易な形式といえども有効に契約が成立してしまうので,注意が必要です。 以下に,「約款による情報処理サービス」についてセキュリティ上の注意点を簡潔にまとめ ましたので,ご一読ください。

1.「約款による情報処理サービス」とは?

 約款が用意されており,情報セキュリティに関する事項について利用者による条件選 択の余地が限られている情報処理サービスを利用し,外部委託を行う場合です。

 もちろん,無償で利用できるものも含みます。無償で利用する例としては,無償 で提供されているメールサービスの利用やアンケート記入,集計に係るウェブサービス の利用等があります。こうした無償サービスの利用においては,その利用者が普段から これらの調達に従事し,勝手が分かっている者とは限らないため,注意が必要です。

2.「約款による情報処理サービス」の利用時における留意事項

「約款による情報処理サービス」利用時は,有料の場合には外部事業者が定めた規約 等の約款に従うという形態が一般的であり,無料の場合には外見上目に見えるかたちで 契約を結ぶ行為がなく利用申し込みの同意だけの場合もあります。この場合,約款を修正する 余地がなく,利用者ごとのサービス内容の変更要求は受け入れられず,約款に同意するかしないかの 選択しかできないことがほとんどです。この点を認識した上で利用を検討することが求 められます。以下に留意しておくべき事項を示します。

留意事項

3.「約款による情報処理サービス」に関するチェックリスト

留意事項を踏まえたチェックリストを下記に示します。セキュリティレベルが確保されているかを確認のうえ, 契約を検討することをおすすめします。

チェックリスト

4.参考文献

上記の留意事項、チェックリストは下記文献を参考にしました。